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トラジェネの電圧制御と周波数制御の違い

 ちょっと言うと、私はギリギリ40代。 若い人ならともかく、年配の人でわからない人は、新しい知識で物を見ています。それはそれでかまわないのですが、トラジェネは、元々電圧制御で構成されていたのです。昔(私が新入社員だった頃)は、スイーパー(周波数が安定しないSG)のVCOの周波数を、外部電圧で振って周波数を可変させ、その電圧に同期させて外部ディスプレーでf特を見ていたのです。そうしないと、f特が見れなかったのです。それ以外は、SGの周波数を振って、スペアナの読み値をグラフに手でプロットして、方眼紙にf特のグラフを書くしかなかったのです。その頃、既に初期の武田理研(今のアドバンテスト)のトラジェネ付きスペアナがありましたけど、それが使えるのはリーダークラスの先輩以上。新入社員が使うなんて、生意気なんだよ。って時代です。でも、大学には最新鋭の武田理研のトラジェネ付きスペアナが何台もあったんだけどね。バブル絶頂期でしたから・・・。会社に入ってから、大学時代より測定器のグレードが下がったなんて、言ってはいけない。

 この頃、最新のANA(オートマチックネットワークアナライザー)4,000万円 もあって、使う気になれば使えましたけど、ANAの前で測定系なんて組んだら、けりが入ります。小僧がそんなことをやっていたら、ふざけてんのか、おまえ! って言われますね。クリチカルな測定をする時以外は、f特はスイーパー+外部ディスプレーで測るのが常で、言うのは簡単。やるの大変で、測定系を組むのに時間がかかるので、そういう時はスイーパー+スペアナでマニュアルで測って、紙の方眼紙や対数グラフに鉛筆で点を打って、f特を書いていました。

 話しを戻すと、スイーパー+外部ディスプレーの測定は、VCOを外部電圧で振るから、イメージで言うと以下になります。電圧を変えて周波数を変えるのですから、,、△、、もしくはそれらが混じりあった特性になるので、そんなに精度はでないわけで、当然クリスタルフィルターは、スイーパー+外部ディスプレーでは測定できないわけです。

 アマチュア相手だから一応言っておきますけど、になるのは、電圧対周波数の補正はされていますからね。測定器だから対数アンプが入っていたら、補正過多だとになることもあるわけです。



 この頃、電気メーカーの80%はスイーパー+外部ディスプレーが主流。それで必要な測定精度が得られる以上、それで良いわけです。武田理研(今のアドバンテスト)のトラジェネ付きスペアナは、製造部では承認が出ていなかったので、開発,設計部だけで使われていました。製造部にあった武田理研(今のアドバンテスト)のスペアナは、皆トラジェネ無しでした。

 この頃、周波数制御のトラジェネ付きスペアナは、武田理研だけでした。アンリツの低周波用スペアナ(30MHzと300MHz Maxの2機種)もありましたけど、これはネットワークアナライザーという位置付け。その他は、スイーパーのAUX端子の電圧出力をスペアナのスイープに同期させて、スペアナでf特を見ることもできましたけど、このやり方がトラジェネの元祖。やっている人もいましたけど、私はスイーパー+外部ディスプレーを多用していました。スイーパー+スペアナの同期は初期設定がめんどくさい(当時はエンジニアだったから、めんどくさいなんて言ったら怒鳴られるから言わなかったけど・・・)のです。ウイルキンソンの外部ディスプレーは、デジタル表示で精度が良いのもあったし・・・高精度が求められる測定はANAを使っていたし、武田理研のトラジェネ付きスペアナは、ほとんど使わせてもらえなかったような気がします。(ほとんど囲っている先輩がいたのです。)

 明確な規定はないですし、今の人はわかっていないですが、トラジェネは、周波数同期のスペアナオプションの物は後から出てきたもので、武田理研以外のトラジェネは、スペアナと別体のアダプターやSGを加えた電圧制御だったはずです。TGボタンを付けて周波数制御にしたのは、武田理研(今のアドバンテスト)ですから。今、各社が周波数制御のトラジェネ内蔵のスペアナを販売していますけど、25年前は、それができる技術力があるのは武田理研(今のアドバンテスト)だけでしたから。だって、周波数制御のトラジェネは、マイコンを内蔵しないとできないですから。25年前のマイコンなんて、想像もつかないほど大変。マイコンなんて言葉も一般的でなかったと思いますけど。デジタルICを何十個も組んで、しかも処理能力を上げて高速にしないと、しょっちゅうハングりましたから。まあ、もう昔話だから言ってもいいでしょうけど、当時の武田理研(今のアドバンテスト)のスペアナは、しょっちゅうハングりました。その苦労があるから、今や天下取りのアドバンテストに成長したわけですけど。

 

 周波数制御って、上のグラフのイメージ。数の周波数で実際の周波数を制御するのですから、い里茲Δ某燭段燭砲任るわけです。150MHzっていったら、150.0000MHzの事で、リファレンスの周波数の誤差しかずれないということです。パソコンのキーボードで、150,151,152MHzって打ち込むと、トントントンと周波数が変わるのと同じイメージ。これがトラジェネ付きスペアナのTGボタンを押すだけで、マイコンが自動でそれをやってくれるわけで、誤差がない以上、測定ポイント数が保てれば、クリスタルフィルターの特性も測れるわけです。

 当時は一般にはDDSなんてなかったですから、どうやったかというと、金にいとめを付けずに多重PLLループを組んで、0.1KHzステップでもトントントンと周波数が変わるようにしたんじゃなかったかな??? ちょっと記憶が怪しいですけど、10KHz幅で200ポイント位の測定はできたような気がします。これをDDS無しでやってのけたのですから、凄い以外のなにものでもないわけです。当時こんなことは、HP(今のアジデントテクノロジー)にしかできなかったですから。当時のHPは神でした。HP神話といって、HPの測定器でないと測れないようなことが多々あったのです。それを武田理研が追っていたわけです。

 今は、マイコンにDDSでなんでもありですから、トラジェネ付きの安いスペアナが色々売られていますけど、25年前は一度聞いたことがありますけど、スペアナは安くて550万円。25年前の550万円ね。バブリーな時代に安いスペアナが年間残業800時間(あくまで届けた範囲。)の私の年収でしたからね。スペアナなんて一生手に入らないと思っていたら、今じゃ原チャリ位の値段からあるのだから、それが25年という時間の流れなのです。

 ちょっと脱線が過ぎたので、電圧制御と周波数制御の話に戻します。トラジェネは元来は電圧制御で、USB-TG44Aも電圧制御ですが、これを周波数制御にするのは無理だと思います。ノートパソコンでそこまで処理能力を上げるなんて、できないと思うんですけどね。まあ、出来ないことが出来るようになるのが時代の進歩ですから、やがては出来るようになるのかも知れませんが、今の価格を維持してはできないでしょうね。

 電圧制御と周波数制御の話はもう一つあって、ネットワークアナライザーは周波数制御だと思っている人もいるかもしれませんが、これも元来は電圧制御です。ANA(オートマチックネットワークアナライザー)が一般的になったのは、今から15年位前だと思いますけど。当時(25年位前 私が新入社員の頃)は、ANAという言葉は一般的ではなかったですから。ANAと言えば全日空(笑)。当時は、ネットワーク,もしくはネットワークアナライザーと言っていました。オートマチックなんて付いたのは、ずいぶん後になってからですね。当時、ネットワークと、通称 ポーラというのがあって、ポーラがネットワークの元祖。ポーラもネットワークアナライザーですけど、なんでポーラと言うかは、ディスプレーが丸で、ディスプレーのガラスには位相+ゲイン(S12とか、S21の丸グラフ)が書いてあるのです。スミスチャートの測定は、スミスチャートが印刷された透かし紙を当てて、ディスプレーに写った波形をその紙にマジックでなぞって記録するのです。この時の通称 ポーラは、ネットワークですけど、オートマチックじゃないのです。おまけに周波数スイープはVCOの電圧制御によるスイープでした。

 ポーラは、私が新入社員の頃はなんとか現役測定器でした。使う理由もあって、ネットワークアナライザーの4倍位の入力で測定ができたので、大入力で歪まして使うデバイスの特性を測っていたりしましたけど・・・当時、ポーラ,ネットワーク、天下を取っていたのはHPでしたから、HPが基準で、何年かしてからウイルキンソンのANAが入ってきて、かっちょいい!ってみんなで使っていたら、しょっちゅう壊れてメンテ、いつの間にか誰も電源を入れなくなっていましたね。あれも4,000万円位したと思いましたけど・・・

 新しい物ができると新しい価値観やルールができるのは当然ですが、プロスペックの測定器を使うようになったら、私より年上の人が、今が全ての基準、古い物,古い価値観を全否定して、知らなかったから。で問題がないんですかね。そんなことより、自分のかみさんに、オレは古い物は全否定だ。おまえもな。って言って下さい。もう、こんなこと書くのも疲れました。
 

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